・『破れ窓理論』で渋谷浄化（中日新聞）
.......警視庁は二〇〇四年四月、歌舞伎町、六本木、池袋を管轄署以外の警察官も取り締まりにたずさわることができる特別対策地区に指定。昨年十二月に渋谷地区も加わった。

　同署ではこれを機に、休日や非番の署員が住民とともに、ＪＲ渋谷駅周辺の路上に散らかるゴミを拾ったり、電話ボックスに張られたチラシなどもはがしたりする「クリーンアップキャンペーン」を実施。渋谷センター街の歩道を占拠する違法看板を取り外しもした。

　また、通行人に執拗（しつよう）につきまとう客引きなど約三十人を風営法違反や都迷惑防止条例違反容疑で逮捕。

　十二日夜には、休日で渋谷区円山町を散歩していた久保正行署長（５７）自ら、電柱に風俗店のビラを張っている無職男（４６）を発見、現行犯逮捕した。

　建物の割れた窓ガラスをほっておけば、他の窓も壊れ、建物の内部も荒廃していく－という考えから、軽微な犯罪を見逃さずに取り締まることで凶悪犯罪を防止しよう、というのが破れ窓理論。一九九四年にニューヨーク市長に就任したルドルフ・ジュリアーニ氏は、この理論を応用して、警察官の街頭.......